8年目の父の影

親父が亡くなってもう8年になる 。

最近では位牌に手を合わせても父の影も見えて来ない。

最近その父が存在感を示した 、
母はもうすぐ94歳 高齢者専用のサ高住に住んでいる。 一人部屋だ 18平米のワンルーム、 そこには私が設置した見守りカメラがある。以下は奥様の証言。

一週間前 今日と同じように冷たい雨が降り続き、空は昼間だというのに暗い 。

そんな時母は冷蔵庫を開けて 3日前に私が忘れて置いていった とりそぼろ弁当を食べようとした 。

その時だった 偶然カメラを見ていた奥様の目に映ったのは 静かに開くクローゼットの扉 、風もないのにスーと開いたそうだ 。 クローゼットは 食べようとする母の背中側にある、でも目の前に鏡がありそこには扉がちゃんと写りこんでいる 。

と同時に照明がパチパチと何度か点滅を繰り返した。

母は何かを感じたのだろう、くるっと振り返ると クローゼットの方に近づいてきた。 そして誰かいるのかと思って 玄関の方に歩いて行った。 誰もいないことを確認した母は不思議そうな顔をして戻ってきた。

この時間稼ぎが功を奏し 直後に夕食を知らせるヘルパーさんが部屋に入ってきた。

こうして母はその傷んだお弁当を食べずに済んだ 。

そのクローゼットのすぐ隣は父の位牌が置いてある場所だった。不思議不思議。

右がそのクローゼット左奥に玄関扉。家具を置く前の写真。
現在はその右側にタンス、上に父の位牌が乗っている。

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