コロナ誰もいない街

3月30日から自宅でのリモートワークを始めた 。
緊急事態宣言よりちょっと前だけど 危険だと判断した。
沢山の準備が必要だったけれど なんとかこなした。

今では狭い狭い私の部屋は 事務用機器で 埋め尽くされている、
A3のプリンターを買い、サイドテーブルも2台、いつもと同じ大人の鉛筆を揃え、スケッチ用のトレーシングペーパーを抑えるための金属製の文鎮を買い、 馬の毛 で出来た刷毛まで買った。
これでイッチョ前にミニ事務所の完成。

4月29日 、ほぼ3週間ぶりに上野の事務所に行く、仕事に必要な大量の行政資料を取りに。奥様と一緒だ。

当然電車の中はガラガラ、 上野公園も 人影はまばら と言いたいところだけど結構日光浴などしている人が多い。

そう言えば入口の門付近にはいつもの地元ママチャリ軍団が置かれていたっけ。
公園の噴水に面したスターバックス、いつも長い行列で地元の私も 一度も入ったことない。
今日は行列もなく窓ガラスに自分たちの影だけが映っている。

上野公園を抜け 藻に覆われた不忍池を右手に見て
池の前のベンチに腰掛けて背中に黒く聳えるアパホテルを感じつつ、持参のおにぎりを頬張る親子連れをぼんやりと見る。
その後、御徒町のカメラ屋の前を過ぎて銀行方面に歩く。 その間入れる喫茶店はひとつもなかった。

アメ横は混んでるだろうから回避、でも入口から見るとほとんど人はいなかった。

帰りの上野駅 常磐線、 ホームには人影はない。
午後3時の休日だというのに こんな光景今まで一度も見たことがない。まるでSF映画みたいだ。

我が家は他の家庭とほとんど接触がない、 だから悪いニュースも入ってこない 。

私たちはいつも笑い転げている、 明るい話題だけを話すようにしている 。それでも大きな不安の黒い雲は目の前を塞いでいる。

元々ほとんど人と接触のない仕事のやり方をずっと続けてきた 。
だから今のような状況でもなんら不便を感じない。
むしろ 変わらない状況自体が仕事を生み出してくれている。 感謝感謝 。

でもコロナでたくさんの人が苦しんでるのだろう 。
夜マンションの窓を開けると 高く輝く月の下、無数の屋根の下でその悲鳴が聞こえてきそうだ。

画像は実家の庭に咲いていた黄色いボタン。
もう 住む人もいないのに 見る人もいないのに花は健気に咲く。
恐ろしいウイルスのことも知らずに。

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