給付金も欲しいけれど
我々の業界は新型コロナによる影響が遅れてやってくる。
売上が50%減った業界はさっさと持続化給付金を申請しているみたい。
もうもらったよ、まだ申請してないの、元気そうな友人の声が電話口から聞こえてくる。
こちとら影響がまだ出てこない、
先月はほとんど変わらなかったし今月になって3割ぐらい減っただけ。
これから更に売り上げは落ちるかもしれないけれど未だ該当するかどうかは不確実だ。
来月7月に期待というところだけどなんだか変な気分。
落ち着かない。本来なら頑張ってどんどん売上を伸ばさなければならない時期なのに給付金欲しさに無意識にブレーキをかけようとしてる。
これでは本末転倒だ。正しい経営の姿ではない。
あっさりと諦めてしまえばいいのだけれど我が家の経理担当は許してくれない。
売上も欲しいし給付金も欲しい、中途半端に揺れ動く。
こんなこと無かったよね今迄。
ようやく旅行業界も受け入れ体制が整ってきたみたい。
今年は当然ながらどこにも行っていない、
だからいつもの8月の奥様の誕生日より少し前に予約を入れた。ストレス一杯だから。
今回予約した同じホテルからは先月にもお誘いがあったけれど、
そのサービス内容がなんと夕食は客室前の廊下にワゴンに乗せて置いたっきり。
後は客が自分でワゴンを引き入れて自分で配膳して食べなさいということらしい、これじゃまるで隔離病棟だ。
ようやくそんな常軌を逸したサービス時期も終了したらしい。
我々は普通の食事、普通のサービスが欲しい。
自分が大事にされているのだという実感を得るために私は良いホテルに泊まる。
もしかして自分は大切な人物ではないのかと錯覚させてくれる、そんなサービスを半分は期待してホテルに泊まるのだ。
それが分からないホテルはそれなりの駄目なホテルだ。
だからチョイスしない決して。
旅行の予定が決まると少しだけ少しだけスケジュールの先に明るい光が灯ったような気がする。
これでそれに向かって歩いて行ける。
人はそれぞれの目標があるから働き続けられる。
最近、年齢とともに怪我がなかなか治りにくくなっている。
3月頃痛めた腱鞘炎がほとんど治っていない。
痛いからといって何もしないと筋肉が落ちてしまう、それだけは避けなければならない。
腱鞘炎だと手首を軸にして下向きに回転する運動は出来ない。
通常の順手での運動が出来ないことに気づく。そこで逆手によるダンベル運動自分で考案する。
いつものプッシュアップバーを V の字型に開き、逆手でつかんで運動してみる。こんな配置で。
上腕3頭筋に不思議な感覚。
ダンベルによるベントオーバーローイングも逆手に変えてやってみる。
両方ともかなり変な感じ。
これならあまり痛くならない。カールはもともと逆手だから問題なくできる。
後はスクワットで大腿四頭筋を、シットアップで腹直筋をまとめる。
このまま治ってくれることを祈るばかり。
1月に痛めた膝の半月板は4ヶ月もかかってようやくましになってきた。
整骨院に通ったけれど結局良くはならなかった、私の自然治癒力が追い付いてこなかっただけ。
だんだんそんなことが多くなる。
日々身体は硬くなり、背骨は化石になろうとしている。
必死にストレッチで食い止めているけどもし止めなければあっという間に骨は白く固まり、体全体が石のように硬くなってしまうだろう。
最近よく頭の中で歌うのが吉田拓郎の「マークⅡ」最後の部分。
年老いた男が川面を見つめて時の流れを知る日が来るだろうか、という部分。
半世紀も前に聞いた時からこの部分が気になっていた。
そしてついに自分がそうなる日が来てしまった。
週に何回も近所の川に行く。
今日も小雨の中を自転車を飛ばして行ってきた。
小さな川の水の流れを見つめて失った時の流れが見えるのかと目を凝らす。
何も見えはしない。
あの細い路地を行った先に、あの見知らぬ街角に立った時に
何かが見えて、誰かに会えて自分の人生が大きく変わるんじゃないかと期待し続けたけど
一度だって何かが起きたことはない。
何かが起きるのはつらくて苦しい時期を得て、
自分でこうなろうとはっきりと決めて前に進み始めた時だけ。
映画のような出会いも、ときめきも得られないままに私はここに立っている。