小さな部屋を抜け出して
ここのところ毎日のように散歩に行ってる。
仕事終わりの後に飛び出して街を歩く、時々は近所の川に行き
小さな流れを目で追う、時には小さな森に入り、木々の間に沈む夕陽を追う。
そこには何のストーリーもない、ドッグオブベイが流れるわけでもない。
小さな部屋にいると爆発しそうだ。自分のオーラが壁に跳ね返されて床で悲しげに澱んでいるようだ。
12月1月と暇だった。ああコロナだから世の中もそうなんだと思っていた。
ある時もしかして違うんじゃないかと思った。
得意客に順番に電話する。なんのこっちゃない、彼らは皆そろって大忙し、年度末を控えて電話する時間も惜しい、という雰囲気。
そう、私一人が置いてきぼりだった。10月に不明熱発症で大騒ぎしたものだから、顧客が慎重になってまた発症し、仕事が止まったらいかん、ということで別の会社にシフトしていたのだ。
たった1ヶ月休んだだけで、驚いた、でもこの忙しい時代、休んだら取り残されるのは目に見えていたはず。
かくして反撃に出た。といっても電話するだけ。強く強く復活をアピールする。
かくして戻ってきた。忙しい私が。
良いことなのだと思う反面、絶対再発はさせられないという思い。
今日も3連休でしっかりと体を休める。
もういい加減自宅で仕事は無理。
独立して最初の2年間、いつか、いつか大きい仕事をつかんでこの部屋を出てやると誓ったあの日からもう28年がたった。
まさかまた戻ってしまうなんて、コロナすごろくじゃあるまいし。
去年の3月からちょうど1年が過ぎた。
もう十分、千葉県も東京並みに感染者が増えた。ここも安全な場所ではない。ならば戻ろう。本来の仕事の場へ。
画像は去年のクリスマスイブに乗ったサフィール踊り子号。
運よく先頭車両が取れた。回転するドラム缶みたいな座席が2つずつ並んでいる。
景色が良く見えるのは窓側だけ、ドラム缶の大きな背中が邪魔で通路側の座席は海側はよく見えない。
その代わりに反対の通路側の窓も巨大で山を見るにはいいかも。
因みに乗り物では窓側はいつも私の奥様が座る。