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さよならを重ねはじめて

さよならを重ねはじめて

友人が亡くなった。中学時代の同級生だ。当時はくりくりした大きな目と人懐っこい笑顔。なぜか良く陽だまりの犬同士のようにほこほこと話し合った。それから長い月日が流れた。独立して事務所を開いた時に、営業上銀行関係の友人を捜す必要ができた。調べたら彼がいた。やあひさしぶり。でも心は乗り出した航海の手助けを求める気持ちで一杯。仕事の話をしようとしたら、人懐っこい笑顔で返され、やめた。それからは食いしん坊の彼に付き合って時々食べ歩く仲になった。良く食べた。子供の頃のような小顔ではなくひたすら二人ともメタボに近づ...
構造設計者がいない!

構造設計者がいない!

6月20日に改正建築基準法が施行される。確認申請の方法と構造計算そのものが大きく変わる。しかも国土交通省は未だ運用指針を発表していない。きちんとした具体的な運用指針細則が発表されるのは7月末。さらにそれに行政組織が具体的に対応を始め、構造プログラムの改変が進むのは8月末だろうと予測されている。建築の法体系は基準法を筆頭に施行令、施行規則、省令、指針、さらには都道府県が定める条例にまで及ぶ。ぜ~んぶ、建築関連の法令である。おまけに建築士法まで変わる。全てはあの構造偽装事件が発端となっている。偽装の流れ...
ホームレスの杜

ホームレスの杜

先日上野公園を散歩してみた。平日の昼下がり。両大師から新装なって地下室が出来た科学博物館の前を通り・・、ん、博物館前の大銀杏の丸い植え込みに大勢の男たち。手配師を待つ労働者の群れ?いやいや元ホームレス?目に力が無い。とに角公園のベンチの方までずらっと座ってる。公園のカラスの大群よりも数が多い。これは、もしやもしや、と思いホームレスの杜に向かった。青いテントが並ぶ昼尚暗い森。のはずがあっけらか~んと明るく光をはね返すステンレスの彫刻が並ぶ。おお、いなくなった。一掃された。この一帯は学芸大の生徒が通る通...
再度ビッグウエイブ

再度ビッグウエイブ

再び巨大波の夢。前回とは無関係そう。予告があり海岸線全てが立ち入り禁止になる。それまではのんびり宴会を楽しむ団体ばかりだった。一斉に坂道を登り、工事中の建物を超えて避難する。どこまで行けばいいのか、予測しようが無い。大波が来る。それは丘を越えて、山の途中にある湖にまで達すると言う。湖ではボート遊びをしながら、ここまでは来ないとたかをくくっていた観光客も慌てて逃げ出す。この波は人々を幸せにするのだろうか。得体の知れない不安も強い。楽しくも無いがさほど怖くも無い。この夢が何を言いたいのか分からない。現実...
ビッグウエイブ

ビッグウエイブ

ある現実が起きる前に見る特定の夢、というものがある。私の場合には、大きなチャンスが成就する時、大きな仕事を得て忙しくなる時、決って見る夢が「BIG WAVE」だ。今回はイギリスのフィヨルド風の断崖絶壁の海岸沿いにいる。地上は一面芝で覆われ、眼下の逆巻く海ははるか下方で見えない。海とは逆方向には遠くのどかな田園と住宅が点在してる。のんびりと芝生の上でキャンプか何かの準備をしている。すると、急に胸騒ぎが、ふと海側を見ると、見えるはずのない水面が5階建てのビルのように盛り上がり、水の絶壁を作っていた。くる...
横浜へ

横浜へ

横浜へ行く機会が増えた。市役所の建築関連は横浜公園の裏手にある。当然、横浜球場を通り、公園を抜けて、中華街の入り口を右に見て歩く事になる。最近も通った折に、球場前にわんしゃか女子高生の大群がいた。湖畔で舞う白鳥の中を突き抜ける気分でうはうはと通り抜ける。前からやってきた5人組の女の子が、突然私の方に手を挙げた。「よっちー!!」と私に向かって大声で呼ぶ。むむっつ、何で知ってるんだ。わたしゃ家では奥様からいつもそう呼ばれている。まさかね、でもね、悪くないね、と心の中でつぶやきつつ、彼女らが私の背後の友人...
またも土曜日

またも土曜日

FMから流れる「埠頭を渡る風」を聞いてたら無性に海に行きたくなった。やっぱ、ユーミンはいいわ、とほくそえむ。風が見える、って表現はすごいよね。来週辺り海へ、行きたい。う~行きたい。九十九里、銚子もいいな~。あの荒海は得がたい。でもちと遠い・・。体が何だか疲れてる、背中が1枚の板のようだ。おかしい??と思ったらもう2週間休みをとっていなかった。実施設計が始まり、確認申請を久々に出した。そうする為に日曜日も働いていたんだ・・。自分で忘れている。体力が落ちたんじゃなくて、記憶力が。。こちらの方がやばい。建...
桜滝

桜滝

恐ろしげな雷が鳴る中をご近所散歩。今年最後になるであろう桜、「御車返し」を見に行くために。いつもの両大師はひっそり。竜がのたくりそうな空の下で、御車返しは力を振り絞って咲き誇っていた。あ~、まだ元気だ。むふふ。この解説までやるともう単なる・・じゃ。こちらは同行の奥様が写した輪王殿の枝垂れ桜。今年はちとお疲れの様子。でも桜の滝が流れるようだ。...
砂の彫刻

砂の彫刻

文化会館前の広場に作られた砂の彫刻。以前、夜にこの前を通った時は固いガードの元、中が全然見えなかった。作成中だったのだろう。今は24時間警備体制。氷の彫刻とは随分と待遇が違う。歌劇タンホイザーの為の彫刻らしい。19日まで。その後は壊されてしまう。文字通り砂上の楼閣。こちらは裏側。最初駅側から近づいたのでこちらが表かと思った。ついでに途中で見た上野マツザカヤの広告カー。...
砂の彫刻その後

砂の彫刻その後

文化会館前の砂の彫刻は跡形も無く消えた。そこに一時期あったのだという、かけらさえ残さず。警備が厳重すぎて、人々は恐る恐る見るだけ。今日上野の西洋美術館の庭を散歩していて思った。広い庭に警備員が一人いるだけで、彫刻を見る目は半分曇る。彼らの黒い影が心の中のカラスの羽となって残るのだ。ロダンのカレーの市民。解説は→http://salut.at.webry.info/200607/article_33.htmlご存知ロダンの考える人。頭が気になってしょうがない。これって髪じゃないよね。帽子でもない???...