丹沢山系

一週間前の日曜日と月曜日にかけて相模原の方に行く。奥様の親戚のおじさんが亡くなられたからだ。距離と時間を考えるとほぼ小旅行。

早速町田方面でホテルを探す、古いホテルが見つかった。レンブラントホテル町田、他の人のレビューを見てもかなり古い感じ。でもシティホテルとしてはちょっと良さげ、朝食のフレンチトーストが絶品とある。
そこに期待する。通常のツインでは狭すぎるので最上階の50平米のツインを予約する。

中に入ると二つのツインを後からくっつけたような形状、水回りも最近リニューアルした跡がくっきり。洋室と水回りとは30 CM ぐらい段差がある。これって夜中に起きてトイレに行く時は厳しい。

お風呂もおそらく猫足浴槽を置いたつもりなのだろうけれど、高すぎて跨げないので後から足の部分を外して直置きにしたのだろう。排水は直接繋がっていない、だから浴槽の栓を抜くと浴室の床が水浸しになる。あはは。

でも景色は抜群、浴室からも当然寝室からも広がる。いっぱいに開けた窓、遠くには丹沢山系、私は初めて見る。何か神々しくて都市部から見る山々の連なりはとても不思議な感じがする。

遠くの山系は三つの段に分かれて見える。ちょうど今回亡くなられた叔父さんは三男、奥様の亡くなられたお父様は長男、そして島根で半年前に亡くなられた方が次男。その3人が丹沢山系に重なって見える。

思わず手を合わせる。山がじっとこちらを見てるような気がする。不思議だ、眼下には幹線道路、車が行き交い20階以上の高層マンションが並びごちゃごちゃと汚い街並みが見えている。人々がアリのように駅へと向かっている、黒い塊になって。それなのに上の空気は澄んでいるように感じる。そのまま山につながっているかのような。こんな不思議な風景、町田市の人は日常にしているんだ。

普段我々は千葉県の関東平野に住んでいる。山は見えない、平らな陸地、いつでも海まで逃げられるという安心感。その代わり起伏はない。せいぜい筑波山がぽっこり浮かんでる程度。つまらない山だ。

またいつか奥様の心のふるさと、島根に行きたいと思うのだけれど新型コロナのおかげでチャンスは訪れそうもない。島根の人が東京方面に来る時は戻ったら1週間隔離されるという話を聞いた。もちろんそれは会社内の話したけれどそれぐらい感染者数に差がある。

我々はいつになったらこの窮屈な時代を乗り切れるのだろう、日々が重い空気が重い、重たくて心と体まで潰れてしまいそうだ。

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